瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Jun 18, 2017

夏の企画展「ヤドカリと貝殻:生態と芸術」京都大学白浜水族館


京都大学白浜水族館
夏の企画展「ヤドカリと貝殻:生態と芸術」
開催期間:7月8日〜10月1日


世界で活躍する現代美術家のAKI INOMATAさんのヤドカリ作品と、京都大学白浜水族館のコラボレーション企画です。
皆様のご来場をお待ちします!

7月7、8日にAKI INOMATAさんが白浜水族館に来所されます。ご本人とお話がしたい人、サインがほしい人は、ぜひおいでください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
AKI INOMATA

世界で活躍する現代美術家。東京藝術大学大学院卒。
多摩美術大学非常勤講師。早稲田大学嘱託研究員。
ヤドカリなどの生物と人工物の組み合わせの作品を発表し、社会におけるさまざまな境界を問いかけるプロジェクトを展開している。主な作品にヤドカリに、3D プリンターで作成した透明な合成樹脂のやどを背負わせる「Why Not Hand Over a “Shelter” to Hermit Crabs?」シリーズなど。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

CNNニュースによる、AKI INOMATAさんのヤドカリ作品は下記。
 http://edition.cnn.com/videos/world/2015/12/21/hermit-crabs-city-shells-aki-inomata-orig-sdg.cnn

AKI INOMATAさんの全般情報は下記。
 http://www.aki-inomata.com/

京都大学白浜水族館の全般情報は下記。
 http://www.seto.kyoto-u.ac.jp/aquarium/



〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町459
TEL:0739-42-3515 FAX:0739-42-4518


Jun 2, 2017

posted by AA

 京都大学大学院における森里海連環学教育プログラムは、森と川と海、そして人間との深く密接な連環の解明をめざす研究の理念を基盤として、高等教育を行うために、2013年に始まりました。詳細は下記を参照。

©京都大学森里海連環学教育ユニット


このプログラムは毎年順調に進行し、2016年度末までに141名の修了生を出すまでになりました。大学院生の所属も、農学研究科、人間・環境学研究科、地球環境学舎、経済学研究科、工学研究科、アジア・アフリカ地域研究研究科、公共政策大学院と、多岐にわたっております。また修了生の就職状況は、2016年度10月までに中央官庁11名(うち外国の中央官庁5名)、地方自治体4名、国内の大学7名、日本の企業32名、海外企業3名となり、社会のさまざまな場で活躍されています。

 2016年度は大学院に38の科目を開講し、継続の54名に加え、新たに61名の大学院生を受け入れました。課程別にいうと、修士課程は96名、博士課程は19名でありました。こうした科目提供に加えて、インターンシップ補助金を28名、国際学会発表補助金を16名に支給しました。

 また本年度はこうした森里海連環学を基盤とする教育活動や研究成果の発表の一環として、京都大学・日本財団 森里海シンポジウムとして「森里海連環の中で食を学びつたえる」(滋賀県近江八幡)と「国際連携を通した森里海連環学研究と実践活動の可能性」(京都大学)で開催しております。また森里海連環学国際セミナーとして、「国際連携を通した森里海連環学研究と実践活動の可能性」(タイ国バンコク)、“Seminar on Studies on the Connectivity of Hills, Humans and Oceans (CoHHO) toward new Agricultural Landscape Design”(ベトナム国フエ)を開催しました。


 こうした多彩なプログラムを通じて、本事業が多数の優秀な人材を輩出し、そうした人材が生態系間の連環を重視した視点から実践的な活動を社会で行い、国際的にも活躍することを期待しています。

 少し遅くなってしまいましたが、ひとつご報告です。  昨年度の修了式は、本年の3月23日に行われました。その様子を写真にて紹介いたします。

       森里海連環学教育ユニット ユニット長

                   朝倉彰































Jun 1, 2017

京都大学臨海実習第1部、4部+公開臨海実習 (8/29-9/5) その2

Posted by TPS

京大臨海実習第1部,4部+公開臨海実習「自由課題研究」のその2です.

5日目は畠島での観察と採集でした.畠島は瀬戸臨海実験所が管理している無人島で,全国の大学の研究者および学生による研究調査や磯観察の拠点となっています.(詳しくは
http://www.seto.kyoto-u.ac.jp/smbl/setubi/hatakejima.html

足下の石をめくると…この多様性と生息密度です! 彼らを活かした「自由課題研究」,やってみたいでしょう?(宣伝)

TAの吉川くん(仮名)は,お昼に自由課題研究に挑戦.タイトルは「夏の日光でレトルトカレーはあたたまるか?」.

4部の実習生も畠島で研究材料を調達しました.ムラサキクルマナマコの塊は圧巻です.

いつものように,ラボに戻ったら採集物の同定作業です.図鑑に載っていると良いのですが….

これが畠島での採集の成果です.8つの動物門にわたる65種が同定できました.実際はこれでも少ない方かもしれません.次年度はこの記録を超えられるでしょうか?

6日目は発生学が中心の実習です.6月に当実験所から新潟大に転出された宮崎先生が,臨時担当教員として駆けつけてくださいました.

今回はラッパウニさんに協力してもらいました.叉棘に毒があるため,手袋着用のうえドキドキしながら塩化アセチルコリンを注射していきます.

無事に受精膜があがってきたようですね.発生過程をリアルタイムで観察できる点が,臨海実習の醍醐味です.

その頃4部のみなさんは…ケヤリムシの触手の動きを観察したり,

ゴカイの仲間の口吻の動きを観察していました.

1部では,ニセクロナマコの生殖巣の観察が始まりました.ナマコは強い刺激を受けると肛門から内臓を吐き出します.吐き出した内臓は再生するので,解剖せずにナマコさんには海に帰っていただきます.

熱帯性のナマコは,内臓を吐き出す前に肛門付近にあるキュビエ器官という白いネバネバした糸を出します.これがくっつくと非常に厄介なので,先に吐き出してもらいます.


7日目もウニの発生過程観察は続きます.

モニターには1日が経過したラッパウニの幼生が映し出されています.

これは後期原腸胚といったところでしょうか.偏光板を使うと右の写真のように骨片が輝いて見えます(画面の反射で見づらい).

各発生ステージをスケッチして,提出してもらいます.なかなかのボリュームになると思いますよ.

4部の皆さんは午後からの研究発表会に向けてラストスパートです.データも取りつつ,発表用スライドも用意しなくてはならないので大忙しです.

そしていよいよ発表会です.1部の実習生や瀬戸臨海実験所の教員や大学院生も参加しています.まずは「多毛類の口吻の作りと採餌」をテーマにした発表です.

ゴカイの仲間の摂餌行動を動画撮影しながら,口吻の動きと特徴についてまとめていました.

二人目はナマコの創傷治癒と骨片形成についての研究発表です.

当初はナマコの皮膚移植を行い,自己・非自己の認識能について研究する予定でした.が,写真の通りの結果に….しかしここからの実験計画の立て直しが素晴らしかったです.

そして3人目は,ケヤリムシの形態や生態的特徴についての研究です.

鰓冠のサイズや構造,細部の微毛の動きに至るまで詳細な観察結果をまとめていました.

この日は最終日なので,夜は「反省会」です.楽しく実習の反省を!

反省の気持ちをスイカにぶつけましょう!ちょっとやそっとの反省じゃスイカは割れません.
8日間お疲れさまでした!この実習に興味を持たれた方は,瀬戸臨海実験所のHPをご覧ください.(http://www.seto.kyoto-u.ac.jp/smbl/osirase/h29koukai_natsu2.html

May 26, 2017

京都大学臨海実習第1部、4部+公開臨海実習 (8/29-9/5) その1

Posted by TPS

(昨年の)8月29日~9月5日にかけて,京都大学の臨海実習第1部,そして4部+公開臨海実習がおこなわれました!

この実習はタイトルの通りなかなか複雑で、京都大学理学部向けの「臨海実習第1部」と,同じく「第4部」を同時に開催しているのです.さらに第4部は学外向けの「公開臨海実習:自由課題研究」としても実施しているので,名目上は3つの実習,内容的には2つの実習が行われることになります.

第1部のメニューは,磯生物の採集・観察・解剖,ウニの発生実験,プランクトンの採集・観察などです.

第4部+公開臨海実習は,各人が自由にテーマ(分野・材料・方法)を考え,データを収集し,結果を考察して発表に至るまでの「研究」の一連の流れを体験してもらうことが主目的です.前置きが長くなってしまいましたね.

あいにくの雨となりましたが,初日は避難経路の案内からスタートしました.

 続けて朝倉先生の講義「海洋生物概説」です.海の生き物がいかに多様なのかを実感できたのではないでしょうか.このあと,顕微鏡の使い方レクチャーを受けて初日は終了です.

2日目はプランクトンの観察ですが,その前に北浜で漂着物の観察です.初日とは打って変わって日差しがまぶしい一日です。

ラボに戻ってプランクトンの観察です.久保田先生には、モニターを使いながら生きた状態の浮遊生物を解説していただきました.これは1部の実習内容。

その頃、4部の実習生は… シュノーケリングでケヤリムシを観察し,ムラサキクルマナマコに麻酔をかけておりました. 

3日目は付着生物の観察です.一言で付着生物といっても,コケムシやフジツボ,ゴカイの仲間や貝,そしてホヤに至るまでとても多様な生物を含んでいます.

実験所近くの磯で採集した付着生物の種同定に挑戦中です.

漂着した竹の表面に,カルエボシ(多分)が付着していました.こう見えても甲殻類.

今回採集できた付着動物と可動動物を書き出していきます.短時間の採集でしたが,なかなかのラインアップです.

その頃4部では… 笑顔でナマコの皮膚移植にチャレンジしたり,渋くケヤリムシの同定を進めていました.

4日目は干潟・河口域での生物採集と観察です.まずは河口の水門前で貝類や甲殻類を探します.実験所周辺の磯とは全く違う環境を体感できます.

そして干潟での採集です.写真ではわからないと思いますが,足下はアナジャコやチゴガニの巣穴だらけです.

ラボに戻ったら同定作業が待っています.バケツの中では順番待ちのカニがたくさん.

この日の成果はこのようになりました.黒板の右隅にもあるように,採集した生物のリストといくつかのグループに関しては同定のkeyとなる部分のスケッチ,そしてこの日の感想をレポートとして提出してもらいます.

一方、4部の実習生はメイオベントスを定量的に測定するための工夫を凝らしていました.

実習の様子は「その2」につづきます。