瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Apr 30, 2015

藻類と海浜植物の系統と進化②

室内観察の次は,干潮に合わせて磯に出ます. 


鰺坂先生による野外での講義.

見て,さわって,匂って...文字通り「五感」で海藻を同定していきます. 


乾燥に耐えるボタンアオサ. 


ムカデノリ 


ピリヒバとアオモグサの群落.


これは,ベニスナゴ? 


アオモグサの中には,小さなケブカガニ?の赤ちゃんが.

海藻は,様々な生物のよりどころになっているのですね. 


持ち帰った海藻の標本作成.まずは淡水で塩抜き.

湿度の高い日本ならではの作業で,乾燥している欧米ではやらないのだとか. 


うまく紙の上に海藻を乗せ, 


整形します. 


後は,吸水紙とガーゼで挟んで乾燥!

お疲れ様でした!

Apr 26, 2015

藻類と海浜植物の系統と進化①

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分子実習との入れ替わりで,
公開臨海実習「藻類と海浜植物の系統と進化」が開催されました!
全国から集まった参加者に,実験所の案内です.

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講師を務められる,京大の鰺坂先生です. 

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まずは室内にて,先生が集めてこられた藻類の観察.
この季節は様々な藻類が芽吹いています("芽吹く"というのも変な表現ですが).
こちらはカゴメノリ. 

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夏の実習からのリピーターがたくさん参加してくれました! 

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こちらはボタンアオサの葉体の断面.

よく似たヒトエグサとは違い,細胞が二層になっているのが分かります.

Apr 22, 2015

海産無脊椎動物分子系統学実習⑫

打ち上げ翌日は最終日,いよいよ成果発表です!

トップバッターはコガモガイ類の分子系統.

様々な基質に付着する個体を解析し,

基質と系統との違いを考えてもらいました. 


いくつか,本州にいるとは考えにくい種の配列が読まれており,

果たして種の新分布域の発見なのか,

それとも解析上のハンドリングミスなのか,

色々な意見が飛び交いました. 


お次はプランクトンの発表.

今回はヤムシ,プルテウス,ネクトキータ幼生の解析に成功し,

それらとウェブ上のデータを比較して,種を推定してもらいました. 


興味深かったのが,オフィオプルテウスが,

高確率でハナクシノハクモヒトデOphiura ooplaxの幼生である事が判明したことです. 


本種は東シナ海から太平洋海域に生息しているのですが,概して深海性であるため,

今回の結果は,深海種の幼生が,田辺湾の入り口まで流れ着いていることを示唆します. 


分子系統解析がの種の同定ツールとしての有用性を示していますが,

一方で,今回は一個体をまるまる解析に用いてしまったので,

証拠標本が残らないなどの問題点も指摘されました. 


今後も内容の改変が必要かもしれません. 


ナガウニ類の発表.唯一,実習の第一期から残っているテーマです.

これまでのデータも併せて,段々とナガウニ類の分類が見えてきました.

今年はOBの座安さんから得たリュウキュウナガウニのサンプルのデータも加えられたことで,

更に有意義な考察ができたようです! 


そしてウミグモの発表.

今回,最も成功データが少なくなってしまった分類群です.

特に,同種であるにも関わらず採集場所ごとに結果が違ってしまったので,

ひょっとすると固定方法に何か問題があったかもしれないとの結論が得られました.

宮崎先生も見守る中,堂々と発表をしてくれました! 


最後はケフサイソガニとタカノケフサイソガニの発表.

この班は解析個体の形態観察から,

ウェブ上のデータの検討までかなり精密に行っていて,

二種を分けた論文(Asakura & Watanabe, 2005)の結果を支持するものとなりました. 


興味深い結果に,たくさんの質問が飛び交い,盛り上がりました! 


ということで,海産無脊椎動物分子系統学実習のカリキュラムが無事終了しました!

中野先生からの総括の後,参加者の皆さんに一言ずついただきました.

最後に,カリキュラムを終えた参加者の一回り大きくなった姿をご覧ください. 


















分子系統学への興味,自身の卒研のため,

研究のため... 


思いは様々ですが,それぞれに得たものの大きさを語ってくださいました.

また,この実習でリベンジを誓った参加者もいるようです.


最後に朝倉先生のお話で締めです. 


記念撮影のあと... 


最後は恒例のウミウシフィギュアの配布です. 

お疲れ様でした!

海産無脊椎動物分子系統学実習⑪

宮崎先生がパスタを振る舞い... 


河村博士が魚を煮つけ... 


中野元帥が魚介類の捌きを指導する夜... 


そう! 



! 



打ち上げですよ! 


いよいよ全てのプログラムを終え,後は発表会を待つのみ!

朝倉先生の音頭で乾杯です! 


夏の実習でTAだった小泉君と実習生が旧交を温めます. 


こんな感じで,夜遅くまで打ち上げは続いたようですよ. 


いよいよ翌日は成果発表です!

Apr 17, 2015

海産無脊椎動物分子系統学実習⑩

いよいよシーケンスデータが返ってきました.

これからデータの解析に移ります.

ということで,これから描いてもらう系統樹の基本的な読み方の講義のあと... 



まずは解析対象種の近縁種をデータバンクから集めてもらいます.

FASTAファイルの作り方など,解析データの基礎を説明. 


各自のPCでアライメントから系統樹の作成を行ってもらいます. 


帰ってきたシーケンスデータのアセンブルです.

なかなかの成功率だったようです! 


自分たちのデータと,データバンクのデータを合わせ,いよいよ本格的に解析開始!

得られた系統樹が何を意味するかは,

その系統樹に使われたデータの元の文献情報に当たらなければならないときもあります.

系統解析は,系統樹を描いてからが本番なのです. 


ケフサイソガニチームは,スペシャリストの朝倉所長にお話しを伺っていました.

記載されたご本人がいらっしゃるとは,大変に恵まれた環境と言えるでしょう. 


翌日の発表の備え,みんなでお掃除.

長きにわたり,お疲れ様でした!