瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Feb 28, 2015

宿泊棟改善大作戦

Posted by Mokanishi

とある晩冬の昼下がり,
宿泊棟のベランダに何をする人ぞ.


おお,技術職員の山本さんと津越さんです.


宿泊室のベランダに,物干しを作成中でした!


特注の金属のストッパーと鋼線で立派な物干しが作られるそうですよ!


食堂のテレビの棚には...

なんとWi Fiルータが!これで宿泊棟でも
インターネットにつながります!


玄関の靴箱も一新!


各浴室にドライヤーも完備!


床全面も湿気防止用に一新!


お風呂場の床マットも総入れ替えです.



地道にカーペットを計測し,


地道にカット!


地道に計測&カット!


フィット!


マットの裏側に切り取り線を書き,カット!


ジャストフィット!

このカーブを出すのに苦労しました.


もう一方の浴室の床マットも貼り換えました!

春の足音が聞こえつつある,紀伊の一夜を,
ますます快適になった宿泊棟で
過ごされてみてはいかがでしょうか?

皆様の積極的なご利用をお待ちしております!




Feb 24, 2015

Crustacean Research

posted by AA

 Crustacean Researchは日本甲殻類学会が発行する国際誌です。会員のみならず、どなたでも投稿できます。みなさまのご投稿をお待ちします。

 Crustacean Research is a peer-reviewed, open-access, online and print, international journal that covers all fields of biology of crustaceans and their related taxa. We would like to invite you to contribute papers for consideration and publication on Crustacean Research.

Article Types
Three types of manuscripts may be submitted:
  • Research articles: Generally, papers with 5-12 or more pages that completely describe current original research findings and/or experimental procedures and should be given in sufficient detail for others to verify the work.
  • Short Communications: short papers to record the results of complete small investigations or giving details of new models or hypotheses. The style of main sections need not conform to that of full-length papers. Short communications are 2 to 4 printed pages in length.
  • Reviews: Reviews covering topics of current interest are welcome and encouraged.


詳しくは下記のリンクを

日本甲殻類学会第53回大会のお知らせ

posted by AA

日本甲殻類学会大会は本年2015年10月11日・12日に東京海洋大学で開催されます。
下記にアナウンスが出ます。ふるってご参加ください。

  http://csj-annual-meeting.webnode.jp/



 

Feb 22, 2015

IAA&TCS Joint International Conference のお知らせ






IAA (International Association of Astacology)は、甲殻類のザリガニ研究の国際的団体です。またTCS(The Crustacean Society)はアメリカに拠点を置く、甲殻類学の国際的な学会です。
TCSは、このほどIAAとの合同学会を、シドニー(オーストラリア)で開催することになりました(コンビナー:Shane Ahyong & 川井唯史)。みなさまのご参加をお待ちします。



©The Crustacean Society  引用元は下記URL参照



今回の主たるテーマは下記ですが、現在、さらなるテーマを募集しています。ふるってご応募ください。



©The Crustacean Society 引用元は下記URL参照


詳細は下記です。

  http://www.cvent.com/events/the-crustacean-society-and-international-association-of-astacology-mid-year-meeting-2015/event-summary-ff0899c8140b421a8e8d738e399ae0e1.aspx


                  朝倉彰
                     TCS – CSJ Liaison Officer
                     TCS Past President

Feb 19, 2015

祝! Zakea Sultanaさん、論文発表

posted by AA

博士後期課程2年のZakea Sultanaさんの論文が、出版されました。おめでとうございます!



ZAKEA SULTANA & AKIRA ASAKURA (2015) The complete larval development of Pagurus lanuginosus De Haan, 1849  (Decapoda, Anomura, Paguridae) reared in the laboratory, with emphasis on the post-larval stage.  Zootaxa 3915 (2): 206232.

この論文では、潮間帯の普通種であるケアシホンヤドカリの幼生を飼育し、全ステージを詳細に記載しました。これまで、ここまで詳細にしかも生時の色彩も含めて記載したものはありません。この研究は、今後の、幼生の同定に大いに役立つと考えられます。

ヤドカリの幼生ゾエアは、大変に小さく、さらに小さい口器をも超絶技巧で解剖して記載をおこないました。

 

Sultana and Asakura   p. 224 · Zootaxa 3915 (2) © 2015 Magnolia Press 

三崎臨海ドレッジ調査

posted by KM
久々のせとブロ執筆です。
さる2月11-12日に、東大の三崎臨海実験所に行ってきました。第6回JAMBIO沿岸生物合同調査(ドレッジ調査)に参加するためです。
今回の調査は12-13日にかけて行われるのですが、13日に大学院の編入試験が瀬戸臨海で行われるので、12日の午後には三崎を発たなければならないという、なかなかの強行軍です。

実は私、三崎臨海に行くのは今回が初めて。卒研で筑波大の下田臨海にお世話になって以来、25年以上臨海実験所に関わっておきながら、この日本の臨海実験所原点の地に行く機会がなぜ一度も無かったのだろうと、我ながら驚きです。

最初というのは何事も緊張するもので、三崎の事務の方にアクセスについて詳しい情報を教えてもらっていたものの、若干の不安が残ります。と思っていたら、三崎口駅から実験所がある油壺に向かうバスが下田臨海の中野裕昭さんと一緒だったので、無事道に迷うこと無く実験所宿泊棟へ着きました。

午後5時過ぎに到着し、部屋に荷物を置いたら、まもなく交流会の時間となりました。
ビールをつがれているオレンジ色の服の人が、今回の調査のコーディネーター役の幸塚久典さん。いくつかの水族館や環境コンサルタント会社を経て、2009年から三崎臨海で技術専門職員(いわゆる技官さん)として勤められています。

実は私、2005年に隠岐の島にウミグモの採集調査に行ったことがあるのですが、その際に本当に偶然に、当時当地の環境コンサルタント会社の研究所にいた幸塚さんと出会いました。その後三崎に移られてからは、学会や所長会議などでお会いするたびに三崎訪問を勧められていたのですが、それがようやく実現したことになります。

翌日は昼から風が吹くとの予報。当初朝9時半の予定だった集合時間が6時50分に変更となり、それに備えて当然時間も酒量も控えめになるはずで、実際9時前には一旦、中締めとなりました。

その後、温泉に行く人、話を続ける人、いろいろ分かれつつ、明日に備えて少しずつ人数が減っていったのですが…。
幸塚さん、H大のKさん、K自然史博のSさんと私の4人は、結局2時近くまで飲んでおりました。大丈夫かなあと思っていたら案の定…(詳細は控えます)。

さて翌朝は、何とか時間までに船着き場にたどり着き、出航準備に取りかかります。
瀬戸から私と共に参加した千徳さん、北大ポスドクの角井さん、広大ポスドクの田中さんの姿が見えます。真ん中の黄色いカッパの人は、下田臨海技術専門職員の佐藤壽彦さんです。佐藤さんは私の下田での卒研の年に技官として採用された方で(年は私より大分上です)、下田での採集ではいつも本当にお世話になっています。
今回の調査には、彼らを含め総勢約20名が全国各地から参加しました。大部分の人とは、動物学会・動物分類学会・うみさわ会などで顔見知りではありますが、一緒に調査するのは初めてなので、とても楽しみです。

ほぼ予定通りの7時過ぎにいよいよ出航。船着き場は記念館(旧本館)の真ん前です。船(臨海丸)には、真ん中のボートを使って渡ります 。

この日の朝は海も概ね穏やか。前夜の交流会を引きずっている人や元々船に弱い人も数人いましたが、おかげで今回は船上では誰も死なずにすみました(でも若干一名、船に乗れなかった人が…)。

とにかく昼からは吹いてしまうので、時間がかかる700 mの採集は諦め、300 m前後を数回引くことになりました。
さすが相模湾。出航から20分ほどで水深300 m超の地点に到達し、早速ドレッジを下ろします。

着底後約10分曳いて引き上げ始めたのですが、途中張力計の針に不審な挙動が…。

引き上げると案の定、スリーブの部分でワイヤーが切れており、ン十万円のドレッジが、哀れ海の藻屑となってしまいました。
数百mの海の底ですから、もちろん運に左右される作業ではあるのですが、さすがにこういう事はそうそう起こることではありません。これは今回初参加の、私 and/or 千徳さんの日頃の行いかも…。

さすがにこれでお終いというわけにいかないので、慌てて実験所に戻り、替えのドレッジを積み込むと共に、あらかじめ船上から電話で呼び出しておいた業者さんが乗船し、破損状況を調べ応急処置を施します。

 修理も無事終わり、再び沖に出てドレッジ投下。

 今回は無事、中身付きで引き上がってきました。
200 m前後を2本曳いた所で、予報通り風が吹いてきたので早々に帰路につき、12時前には船着き場へと戻りました。

 早速篩いがけをした後、室内外に分かれてソーティング作業が始まります。

 どう見ても怪しい集団ですよね。

私もソーティングの最初の方だけ参加し、ウミグモを2頭だけ(最終的には3頭)ゲットしました。しばらくすると帰りの時間が迫ってきたので、ソーティングは早々に切り上げ、幸塚さんのご好意で記念館2階にある「展示室」を見せてもらう事にしました。

この展示室は、地元の三浦市との連携協定に基づき、海洋教育の目的で2012年に開設されたもので、120年を超える三崎臨海の歴史や活動について、コンパクトにうまくまとめられています。また年に数回、一般公開も行われています(室内の撮影は禁止です)。
展示室の整備や案内には、「東大三崎臨海実験所サポーターの会」というボランティア団体があたっているとのことです。このような地元との連携やサポーターシステムの導入、また「マリン・フロンティア・サイエンス・プロジェクト」という寄付システムの導入などは、瀬戸臨海としても今後大いに参考にすべきかと思います。

とここでタイムアップ。幸塚さんの用務にちゃっかり便乗して三崎口駅でおろしてもらい、白浜への帰路につきました。

今回の調査については、いずれJAMBIOのホームページでも紹介される予定です。


今回の三崎訪問は、滞在わずか24時間足らずという駆け足なものでしたが、研究交流、施設見学、ドレッジ作業見学等々大変有意義でした。わずかに採れたウミグモも、少なくとも1頭は個人的に未見の種のようです。

ドレッジ採集については、瀬戸でも200-300 m域を中心に今後力を入れていく計画があり、装備や作業について興味深く拝見しました。船の規模や装備、ドレッジの大きさなどは瀬戸のものとほぼ同じなので、作業の大まかな手順は当然同じになるのですが、細かい所ではいろいろと違いがあるようです。次回は瀬戸の技術職員と一緒に訪問し、技術交流を図る場を是非とも設けたいと考えています。

Feb 16, 2015

中山凌くん、マスター論文公聴会


  posted by AA (photos  by Mokanishi)

 中山凌くんの修士論文公聴会が瀬戸臨海実験所講義室にて、行われました。
中山くんの研究の概要はこちら 

 http://smblstudent.blogspot.jp/p/1_11.html

岩礁潮間帯によくいるコガモガイ類に焦点をあて、分類的に難しい種の区別を分子レベル、詳細な形態レベルでおこないました。




   


お疲れさまでした。
中山君は、このあと博士後期課程に進学されます。
 

Feb 9, 2015

神戸賞(その4)

平成26年の第4回神戸賞の受賞者は、Vera Maria Ferreira da Silva博士(Professor, Pesquisadora do Instituto Nacional de Pesquisas da Amazônia, Brazil)でした。博士はアマゾンカワイルカ、コビトイルカ、アマゾンマナティーの研究と保全に取り組み、1994年、ケンブリッジ大学で博士号を取得。国立アマゾン研究所副所長、動物倫理委員会議長などを歴任。国際自然保護連合 鯨類専門委員会委員をつとめられています。

Vera Maria Ferreira da Silva博士



 受賞対象となったのは「アマゾンカワイルカとアマゾンマナティーの生態の解明と保全に関する研究」です。
 アマゾンマナティーは、海牛類で唯一淡水域に生息する種です。乱獲により絶滅が危惧されていましたが、人目につきにくく、生態は謎でした。da Silva博士は、保護収容した個体から成熟年齢や妊娠・授乳期間などを調べる一方で、聞き取り調査や遺伝子解析から、地理的分布や地域集団の系統関係、近年の回復傾向などを明らかにしてきました。最近では、保護個体の野生復帰にも取り組んでいます。
 また、原始的なクジラの特徴を持ち「生きた化石」とも呼ばれるアマゾンカワイルカについては、長年にわたる観察から、アマゾン川特有のダイナミックな水位変動に対応した移動パターンや、興味深い社会行動を次々と明らかにしました。例えば、繁殖期のオスが、枝や石を口にくわえてメスにディスプレーをするというのものその一つです。道具を用いた性的ディスプレーは、これまで一部の霊長類でしか見つかっておらず、多くの関連分野からも注目されています。また、遺伝子解析から、実は本種が3種類に分けられることも発見しました。哺乳類の新種の記載は珍しく、アマゾンの奥深さを示す例としても注目されています。



アマゾンカワイルカを調査する博士



受賞記念講演は、平成26年6月にホテルオークラ神戸の平安の間で行われました。講演題目は「アマゾンの生物多様性とカワイルカ・マナティー研究の最前線」でした。


例によって受賞者の研究分野にちなんだ特製トロフィー。アマゾンマナティです。


講演会のようす

参加者みなさんで記念撮影

懇親会にて。日本酒でご満悦の博士

懇親会のあと皆さんで記念撮影


さて来年の受賞者は誰でしょう。もう決定はしていますが、須磨水族園が発表するまでは秘密にしておきます。

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 審査員

朝倉 彰(京都大学教授)
幸島司郎氏(京都大学教授)
幸田正典氏(大阪市立大学教授)
佐藤克文氏(東京大学教授)
亀崎直樹氏(神戸市立須磨海浜水族園研究教育部長/岡山理科大学教授)
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謝辞

このページを書くにあたって、写真の使用許可および一部文章の引用をご許可いただいた神戸市立須磨海浜水族園と亀崎直樹館長に御礼申し上げます。
引用元:http://sumasui.jp/tyousa/cat54/4.html