瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Aug 30, 2014

気仙沼でのポケゼミ その2

ポケゼミ三日目です。この日は、まず桁網調査。「けたあみ」と読みますが、鉄製の長方形の枠に袋状の網がついており、これを舟からロープでゆっくりひっぱり、海底にいるものを採集します。いわゆるドレッジです。


本日は和船でなく、船外機つきのFRP船。らくらくと海上を進みます。文明の利器のありがたさに、実習生から歓声があがります。昨日30分かかったところが数分とかかりません。


引き上げられた桁網。エビジャコ、コシマガリモエビ、イソスジエビ、などさまざまな甲殻類や魚類が採集されました。なかでも特徴的なのはアサヒアナハゼ。通常、魚は放卵放精によって繁殖するものが多いですが、アナハゼは交尾をしてメスの体内で受精卵を形成します。そのあとメスは長い産卵管を使って生きているホヤやカイメンの中に、産卵をします。ホヤやカイメンの中は、常に水流が保たれ、殺菌作用があり、外敵から守ってくれるので、絶好のゆりかごとなります。





さて本日はシュノーケリングに挑戦です。準備は万端。





体育会系ハードボイルドの畠山信さんの「野郎ども! 飛び込みやがれ!」という大声の掛け声とともに、みんな海にドボン。


つづいて、畠山さんの「野郎ども! 浜を目指しやがれ!」の大声の掛け声とともに、みんな浜を目指して泳ぎだします。


着いたところは昨日も来た九九鳴き浜。ここには学生さんが「人食いダンゴムシ」とよんでいるチクチクと刺しに来る生物がいます。この時も、みなさん「痛い!」と口々にさけんでいました。正体は、ヨコエビの一種でしたが、たぶんハマトビムシに近いなかま。ヨコエビは端脚類なので、ダンゴムシの等脚類とはちがう仲間ですが、フクロエビという大きなグループの一員ではあります。なぜ、すぐに人を刺しにくるのかは、わかりません。



研究所の前で記念撮影。朝倉所長がひとりで平均年齢を上げてしまっています。


Aug 26, 2014

気仙沼でのポケゼミ その1

 8月20日から4泊5日で、気仙沼でポケゼミをしてきました。今回の参加者は5名でしたが、さらに昨年同様のシビックフォースプログラムの学生さん1名、また昨年このポケゼミに参加していた学生さん1名、同様のシビックフォースプログラムの学生さん1名を加え、にぎやかに、毎日を過ごしました。
今年のトピックはなんといっても、舞根に「森里海研究所」がオープンしたことです。
 この研究所はNPO法人「森は海の恋人」と京都大学フィールド科学教育研究センターが、日本財団の助成を受けて建設されたものです。総床面積約490㎡、一階には作業施設、二階には研究スペースや会議室を備えた研究・教育の拠点です。『森は海の恋人運動』『森里海連環学』の理念のもと、次の世代を担う子どもたちを対象とした各種事業を実施するほか、国内外の研究者・学生が集う施設となることが期待されています。この4月にオープンし、利用者はすでにのべ600名を越えています。
 竣工式の様子が京大フィールド研のホームページに掲載されています。



第一日目の8月20日は、一ノ関から舞根の研究所へ。畠山さんにご挨拶したあと、近くの湿地に案内していただきました。ここには大震災後、多数の貴重な動植物がみられるようになったそうです。

湿地にて説明される畠山重篤さん。Copyright NPO法人 森は海の恋人


 ポケゼミ二日目の8月21日は、まずは畠山信さんに研究所を案内していただきました。

舞根森里海研究所の全景


舞根森里海研究所の玄関部分

舞根森里海研究所の玄関にある関係各団体のロゴ。一番右にわがフィールド研のロゴも!




研究所一階部分の作業室。畠山信さんから説明を受ける。右に見えている機械は「全自動耳吊機」(発音は、じどうみみつりき)といい、ホタテガニの貝殻に穴をあけて養殖イイカダにつるすようにするための機械。耳というのは、ホタテガイの蝶番の近くにある2つの飛び出ている部分をさし、ここにひもを通すための穴をあけるのだそうです。ネーミングが秀逸な感じがするのは、私だけでしょうか? たぶん、「じどう」という言葉と、「みみつり」という言葉が、絶妙なハーモニーを醸し出しているのだと思います。

研究所二階の実験室。高級な顕微鏡がならぶ。明るく清潔で、とても使いやすそうな実験室です。わたしたちの滞在中には、京都大学を出て北海道大学で博士号を取得した植物プランクトンの研究者の方が、長期滞在して研究を行っていました。

研究所二階の図書室。畠山重篤さんの著作、フィールド図鑑、自然保護関連の図書などがおいてあります。私が解説文を担当している「杉浦千里博物画集」も置いてありました。これには実は不思議な縁があるもので、畠山さんがある新聞の書評欄を連載で担当されており、この本が出版された直後に出版社からこの本が畠山さんのところにまわってきたので、それを書評欄で取り上げていただいたのです。これはまったくの偶然なのですが、そののち、このような形で畠山さんとご縁があろうとは、夢にも思っていませんでした。

研究所のオリジナルグッズ。かわいらしいデザインのマグカップや絵葉書がおいてあります。ここのスタッフのオリジナルだそうです。





研究所の前に新造船された和船「あずさ丸」がありました。和船は大変に珍しいです。畠山さんのところには、東日本大震災の前には2艘の和船があったそうです。しかし津波が押し寄せてきて、波にさらわれてしまいました。その後、発見された時には、ほとんど焼失した状態で発見されたそうです。海をなりわいにしている人にとっては、船は命。なんという痛ましいことでしょう。しかし、この3月に新造船なったそうで、おそらく感慨ひとしおであったのではないでしょうか。
昔はこうして木を組み合わせて船を造っていたわけですが、今はFRPなどで造られるようになりました。そのため職人さんがごくわずかになってしまい、しかも大変ご高齢の方ばかりなのでそうです。特に櫓をつくれる職人さんは、もう2名しか残っていないとか。
この和船がいかにして、建造されたかは、下記に出ています。





さて本日は、まず火おこしのサバイバル術から。木片とナタと、マッチ1本で火をおこすことにチャレンジします。誰が早くできるか。早い人だと2分くらいでできるのだそうですが、だいたいみなさん15分から30分くらいかかっていました。


朝倉所長は3番目に早く火をおこすことが出来ました。しかしそれは、昨年、やり方を教わっていたからです。ずるい。





さて、さきほどの和船で海へと漕ぎ出します。左右それぞれの櫓を使いながら進みます。畠山信さんの指導のもと、櫓を使って進んでいますが、これが非常に難しい。なかなか目的地へ到達できません。畠山さんが「左旋回!」と指示を出すと、舟は右旋回したりしていました。




畠山さんの本業の牡蠣の養殖場の見学。いかだに、たくさんのカキがつるしてあります。大震災後は、ものすごく成長が良かったそうです。おそらく海底が大きく撹拌されたことによって、海中に何かが溶け出したりして、海にも大きな異変が生じていたと思われます。おそらくあと数年は、こうした不規則な変動が起きるのではないでしょうか?




養殖のカキを熱心に見入る実習生。畠山さんが、ロープについているさまざまな付着生物についても解説しています。ホヤの仲間や、さまざまな海藻が付着しています。




このあと舟は九九鳴き浜に到着。ここは砂をふみしめるとキュキュと音がすることから、この名前があるそうです。長さ230m、幅15mほどの小さな砂浜です。鳴砂は学術的にも貴重で国の天然記念物に指定されているそうです。

Aug 24, 2014

「遠藤吉三郎の写真乾板の再発見」の展示について

水族館の展示スペースで、「遠藤吉三郎の写真乾板の再発見」という展示を、8月4日から開始した。すぐ隣には、「時岡隆生誕100周年」の展示をやっているから、その片隅を利用させてもらってのささやかな展示ということになる。


この発見の経緯については、既に「遠藤吉三郎が撮影した欧州海藻標本写真のガラス乾板」というタイトルで、「藻類」という雑誌にまとめた。普段の私ならば、もっと多くのことがわかってからということで、なかなか文章を書かないところであるが、今回の場合には、国立科学博物館の北山太樹さんの主導で、現時点でわかっている事柄を、すっきりとまとめていただいた。

水族館で展示をすることについても、北山さんのお薦めや各種のアドバイスがあり、また、水族館技術職員の加藤哲哉さんの全面的な協力と、適度に尻をたたいてもらったおかげで、遠藤吉三郎生誕140周年の誕生日にあたる8月30日をはさむ形で、8月の初めから、なんとかスタートすることができた。

ここでは、公式的で形式的な文章では、字数の制限などもあって、書くことが出来なかったことのうち、特に発見の経緯について、書き残しておきたい。


まずなによりも、遠藤吉三郎の写真乾板が見つかったことのきっかけとして、2014年の5月14日に東京都在住の石田晃浩さんからの問い合わせがあったことを、挙げておきたい。この問い合わせがなければ、今回の写真乾板の再発見はなかったものと思える。

石田さんは「海藻寫眞帖」というものを所有されていて、それについての説明は、以下のサイトで、北海道大学名誉教授の吉田忠生さんが書かれているので、ぜひお読み下さい。---(遠藤理学博士撮影「海藻写真帖」

その「寫眞帖」の中に、「本写真ハ遠藤理学博士ガ欧州留学中主トシテ Trinity College 及び Agardh 所蔵ノ海藻標本ヲ撮影セラレタルモノニシテ原版ハ京都帝国大学鉛山臨海研究所所蔵ノモノナリ」との記述がある。このことを踏まえて、今も残っているのかどうかの問い合わせがあった。

問い合わせを受けて、まずは心当たりの場所として、図書室にある過去の写真などが納められているロッカーなどを探したが、見つからなかった。最後に思い浮かんだのが、昨年の標本室整理のときに、見つかった木箱だった。結果として、この木箱に納められていたものが該当のものだった。

この木箱は、水族館3階の標本室の中でも、吹き抜けの小部屋にあったもので、ホコリをかぶった状態で、決して良い条件で保管されていたものではなかった。

昨年からの標本室の整理は、水族館の耐震工事にともなう部屋の改装のためのもので、標本室のすべての物品を移動する必要に迫られていた。そのために、その時点で学術的価値がないとみなした標本類は廃棄したりした。今回の木箱も、非常に重たいもので、廃棄するかどうかの決断を迫られたものだった。中身を開けてみたところ、古い写真乾板らしいということで、特に価値もわからないまま、残したものであった。

何枚かの写真乾板を取り出して、海藻が写っていることまでを確認したとき、歴代の実験所員には、海藻関係者はいなかったはずなのに、なぜこのような古い海藻の写真があるのかと思ったことを覚えている。今回の、遠藤吉三郎の「寫眞帖」に関する問い合わせがなければ、理解のきっかけがつかめないものだったに違いない。

瀬戸臨海実験所は、大学のメインキャンパスに比べれば、スペースに余裕があることもあって、歴代の教員の標本や研究資料が捨てられないで、引き継がれて来ている。これらの標本類は、実験所の建物が改築されるたびに、引っ越しを経てきたものと思われる。今の水族館3階の標本室へ集められたのは、1980年代の初めに、戦前の建物から、新しい鉄筋コンクリートの建物に改築されたときに、古い研究室や、旧博物館(行幸記念博物館を引き継いだもの)、水族館などの各所にあったものが、集約されたと聞いている。

今回の写真乾板の箱も、標本室の中では、あまり条件の良くない場所に保管されていたことからして、他の建物から今の場所に移動されて来たものと思われる。以前は、どこの場所に、どのような趣旨で保管されていたのかは、今となってはわからない。この標本室の整理を主導されたのは、元所長の故原田英司さんであり、整理途中の標本類も一緒に置かれていたことからすると、整理をされかかって、途中で中断されたのかも知れない。これも今となっては、原田さんに尋ねることも出来ない。

いずれにしても、100年も前の資料が、実験所の建物は変わっても、引き継がれて来て、今回、日の目を見たことになる。


今後、写真乾板の内容の調査については、海藻の専門家の意見を伺いながら進めて行きたいと考えている。また、なぜこの写真乾板が瀬戸臨海実験所に保管されているのかについても、興味は尽きない。実験所創設時の教員である赤塚孝三講師と井狩二郎助手は、遠藤の弟子であったことを、今回初めて知った。

展示してある遠藤の著書は、実験所図書室にある「井狩二郎記念文庫」から借用した。左下にある2枚の写真乾板は、遠藤が大学卒業前にバンクーバー島で催された講習会に参加したときに採集した標本であり、遠藤の1902年の論文(左上)に使用されている。


なにか関連する情報をご存知の方がおられましたら、ぜひお知らせ下さい。

(大和 茂之)

Aug 19, 2014

ある暑い日の白浜駅の風景

posted by AA

 自分にとっての、毎週通う京都への入り口そして帰り口たる白浜駅。そこで見つけた何気ない風景。

 ある暑い夏の日。京都から帰ってくるとパンダ駅長のおでまし!








 このあと何と、パンダ駅長は観光客をわが白浜水族館の「くろしお水槽」の前に誘導し、そこで記念撮影!






 思わず心の中で「やった!」と叫ぶ私。

くろしお水槽はいつもピカピカで、魚のコンディションはvery goodです。技術職員の皆様、本当にありがとうございます。


 新装開館なった白浜水族館に、みなさまお越しください。



Aug 16, 2014

公開臨海実習「自由課題実習」(+京都大学臨海実習第一部+第四部)オフショット

京大実習オフショット集です! 


今回もなかなか愉快な写真がたくさん撮れておりました.

その① 




フィールド移動中に他の車とはぐれて,

先の方の様子を見に行って帰ってきた大和先生でした(笑) 


その②

干潟でさっそうと歩く三年生のO塚君.

干潟二回目(3月の実習のリピーター)だけあって,

なかなかの足捌き. 


その③

久保田先生が撮影してくださった,干潟実習の風景.

全然気づかなかったのですが,いつの間にか久保田先生がいらっしゃっていて,

橋の上から激写してくださいました.

こうしてみると泥んこ遊び中にも見えますが,

実際に干潟を歩くと,結構大変なんですよ!


その④

磯歩きで学生が集めた貝シリーズ,

ハナマルユキ,ハルシャガイ,タガヤサンミナシ,ヤクシマダカラ,カタベガイなどなど.

海岸に打ち上げられたものだけでもかなりの種類が確認できます. 


その⑤

発生に使ったタコノマクラを解剖した強者あり!

他の正形ウニと違い,かなり殻が厚く,ペンチで割る必要がありました. 


そのタコノマクラのアリストテレスのランタン(顎).

意外なことに,かなり大きく強固な顎を持っています. 


海藻ではなく砂の中の有機物などを餌にしているのに,

なぜこんな顎が必要なのでしょうか.

体の骨格を維持するために,顎も支持組織として発達したのではないかという意見に落ち着きました. 


そして最後はコレ.ハマガニッのスケッチです! 


ハマガニッを捕まえた学生が,あまりにハマガニッを気に入ってしまったために,

渾身のスケッチを書き上げてしまいました. 


彼のハマガニッへの愛情が伝わります. 


スケッチしたハマガニッは,無事に元の場所に返されました.

※この表現は,実験所OBの藤本・メイオ・心太氏が

瀬戸ブロに寄稿してくれた記事を存分に参考にしました.


ということで,京大実習レポートおしまい!

お疲れ様でした! 














ハマガニッ!

公開臨海実習「自由課題実習」(+京都大学臨海実習第一部+第四部)⑧

京大実習レポートいよいよ大詰め! 


この写真を覚えておいででしょうか? 


自由課題実習です. 


実はこれまでの実習に他の人たちが取り組んでいる間に,

滋賀県立大の杉本君が,

「潮間帯の岩礁や転石帯において,波や乾燥などの環境要因が,

貝類の分布に及ぼしている影響についての考察」

というテーマに取り組んでいました. 


鳥の巣,番所崎など数地点でコドラート・ライントランセクト調査を行い,

干潮時の海岸線から約1m 間隔で潮上帯まで50 cm四方のコドラートをとりました. 


得られたデータを解析中.

地点ごとにシャノン・ベイナー多様度指数(H’)や

類似度を算出しています. 


結果発表! 


台風の影響であまりたくさんデータが採れなかったので,

中野先生のコドラート調査のデータもお借りして比較に用いました. 


分布図を書き,多様度などを地点ごとに比較したところ,

波あたりが強い場所では生物の多様性が高そうだ,

という考察に至りました. 



そもそも生物学では,どうしても厳密なデータを採るのが難しいため,

たくさんのデータを採り,統計学的に処理することでその傾向を見る,

という手法が多くとられるます(特に生態学のような分野では). 


台風でデータが得られなかったという原因はありますが,

今回はやや解析だよりになってしまったかもしれません. 


例えば,分布図を書いてみた時点で,

肉食の捕食者のイボニシやシマレイシガイダマシ(巻貝)の分布と,

被食者のクログチガイ(固着性二枚貝)などの分布に,

ある程度の重なりがみられることがわかりました. 


これを新たな出発点とし,

干潮時と満潮時での巻貝の挙動の違いや,

実際の捕食行動や捕食数から推測される捕食圧などを地点ごとに調べると,

さらに面白いことがわかったかもしれせん. 


そして,新たに得られたデータを基に多様度や類似度を検定できれば,

解析をさらに「有意義」なものにできたでしょう. 


また来年度,新たなチャレンジャーがこの謎を究明してくれることを祈ります! 

実習の最終日は恒例のBBQ大会! 


白浜の海の幸(お店で買ってます!)をたっぷりと堪能してもらいながら,

海洋生物談義に花を咲かせ,夜が更けていきましたとさ. 


一夜明けて,本当の最終日.

最後に宿舎と実験室の掃除をして,気持ちよく家に帰りましょう!

こんなにピカピカにしてくれました! 


最後に白浜水族館をバックにパシャリ. 


皆さんお疲れ様でした!

公開臨海実習「自由課題実習」(+京都大学臨海実習第一部+第四部)⑦

さて,いよいよ佳境に近づいてきた京都大学の実習レポートです! 


干潟の生き物をいざ同定!


今回注目のクリーチャーはこいつ!

ハマガニです!

なんでも本州でみられるのは非常に珍しい芦原性の種だそうで,

芦原の減少とともに個体数も減ってきているのだそうです. 


興味のある方は「ハマガニ」で検索してみてください.

いろいろ絶滅危惧に関連したウェブサイトが引っかかってきますよ! 


ハンティング能力に長けた学生により捕獲されました! 


干潟で採集された生物.こちらもかなり種数が多く,なんと計63種に上りました.

みなさんの採集努力に脱帽です! 


干潟のお次は久保田先生によるプランクトン実習です! 


専用ピペットの作り方解説中.

非常に小さなプランクトンをうまく海水からピックアップするためには,

先の細いピペットを使う必要があります. 


まずプラスチック製のピペットの先を火であぶって溶かします. 


そしてこう! 


溶けた部分が固まらないうちにピンセットでつまみ,

びろーーーん! 


...と伸ばします.

あとは冷めて固まるのを待ち,細くなった部分を鋏で切ればOK! 


実態顕微鏡で観察中.

毎度おなじみ田辺湾から,今回は何が採れたのでしょうか? 


おお,プルテウス幼生が採れました!

腕の長さからしてクモヒトデの幼生でしょう. 


台風の影響か,普段に比べると生き物が少ない印象でしたが... 


こんなものが採れました! 


なんと内肛動物の幼生の可能性が高いということです! 


おしりに一対の針状の構造を持っているのが特徴とのこと.

勿論,白浜周辺でも成体がみられるのですが,うーむ幼生は初めてみました. 


台風で外洋性生物の観察の機会がなかったので,

浜に打ちあがったプランクトンを観察するついでに,番所崎にも磯採集にきました. 


打ちあがったペットボトルに,エボシガイというカメノテの仲間が付着していました.

これも広い意味ではプランクトンと言えるでしょう.


激しい波に晒されたせいでしょう.しっかりと岩に張り付いているカキも,

一部はがされてしまったようです.台風の脅威を感じます. 


急遽敢行した磯採集だったのであまり潮の条件がよくなく,満潮に近い状態です.

いつもは余裕で通れるところが,水浸し状態!

普段みる干潮とは違った景色でした(笑)


いつもハネウミヒドラがみられるタイドプールがなくなっていました(笑)

いつもは小高い丘も,このように孤島に.

磯観察での潮位の重要性を改めて理解しました. 


続く.