瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Dec 24, 2014

祝!日本サンゴ礁学会若手優秀発表賞受賞!

posted by AS

日本サンゴ礁学会第17回大会
JCRS 17th meetingが高知城ホールにて開催されました

その際にSMBL所属の千徳明日香(学振PD)の発表が
日本サンゴ礁学会若手優秀発表賞を受賞しました
X線CT画像の3次元モデルによる造礁性サンゴ Turbinaria peltataの群体形成様式

○千徳 明日香(京大・学振PD)・石橋 正嗣・升本 眞二・大野 理恵(大市大院・理)・富山 隆將・町山 栄章(JAMSTEC)・多田井 修(マリン・ワーク・ジャパン)・江﨑 洋一(大市大院・理)

表彰式の時の様子

今回の学会ではSMBLのOGである
座安さん,北野さんも発表されていました.


南西諸島ミドリイシ群集におけるクローンの割合
○座安 佑奈(OIST・マリンゲノミックス)・中島 祐一(OIST・海洋生態物理学)・西辻 淑恵(OIST・マ
リンゲノミックス)・鈴木 豪(水研セ・西海水研・亜熱帯研究セ)・佐藤 矩行・新里 宙也(OIST・マ
リンゲノミックス)

石西礁湖を中心としたハナヤサイサンゴの集団遺伝構造の比較 
○北野 裕子(宮崎大・テニュアトラック推進機構)・中林 朗・谷中 絢貴・湯淺 英知(宮崎大・農)・上
野 光弘(石西礁湖サンゴ調査)・長井 敏(水研セ・中央水研)・安田 仁奈(宮崎大・テニュアトラック推進機構)
サンゴの研究者は元気な若手の女性が多いような気がします

今後もますます精進してまいりたいと思います.




Dec 1, 2014

第11回大型クラゲ国際ワークショップ(2日目)

posted by marikok

[研究発表]
2日目は、大型クラゲの生態と幼生探索のための遺伝子マーカー開発などの発表がありました。わたしは、韓国国立水産科学院の調査で得た若いエチゼンクラゲの推定齢にもとづき、中央水産研究所で開発した流動モデルを使って、 クラゲの発生位置を計算した結果を発表しました。今後改良すべき点はありますが、1日目に報告されたクラゲ分布調査の結果と一致した部分もありました。

[長楽門]
自分の発表が終わったので落ち着いて、昼休みに街を歩いてみました。
この西安はシルクロードの起点となった都市で、古い建造物が残っています。西安を四角く取り囲む城壁は、バスと比較すると大きくてぶ厚いものということがわかると思います。とてもきれいに保存されていました。



[長江河口の中州]
帰りの飛行機では、上海を経由したので長江を上空から見ることができました!広大でたくさんの船の往来があり、日本でイメージする「川」とは全く違うものです。長江は周辺の海洋に大きな影響を与えており、エチゼンクラゲもその河川水の押し出しによって日本にやってくるといわれています。そのため、クラゲがたどりつく対馬周辺の海は低塩分になることがあります。

今回の2日間のワークショップでは、非常に充実した情報交換ができました。
エチゼンクラゲについては、10年前と比較してかなりわかってきましたが、わからないままのこともまだまだあります。今後もこのような研究交流を続けていくことで、きっと見えてくることがあると確信しました。

第11回大型クラゲ国際ワークショップ(1日目)

posted by marikok

11月25、26日に大型クラゲ国際ワークショップに出席しました。このワークショップでは、日本・中国・韓国で大きな社会的影響を及ぼす大型クラゲ(特にエチゼンクラゲ) に関する情報交換や今後の研究協力を目的として、毎年さまざまな方面からの研究成果が報告されます。

[青島特産海蜇]
今年は、中国の西安で開催されました。わたしは青島を経由したので、中国でよく食されている海蜇(ハイチャン)を買うことができました。後で中国の研究者にきいたところ、これはビゼンクラゲだそうです。ビゼンクラゲはクラゲ種の中で最も人気が高く、価値も高いのですが、最近少なくなってきているそうで、近海で放流しているとのことです。


[ワークショップ会場]
空港から1時間弱ほどで西安市街にある会場のホテルに到着しました。町の中心部にあり、各国の要人も宿泊したことがある有名なホテルだそうです。






[ワークショップ開始]
朝9時よりワークショップ開始。まずは3か国の代表者からスピーチがあります。各国の水産系の研究所をはじめ、大学からも参加者がありました。今回は例年よりかなり少人数(35人)でしたが、濃い内容の議論が期待されます。




[通訳ブース]
会場内での発言は、全て各国の言葉に同時通訳されます。専門用語についても把握してもらう必要があるため事前に発表内容を送る必要がありますが、この体制のおかげで円滑に議論できます。1日目は、各国のエチゼンクラゲの分布調査結果とシミュレーションによるクラゲの輸送経路推定に関する発表があり、出現傾向やその予測方法、また発生源についても議論されました。

[夕食開始]
その晩は、ホテルのレストランでの夕食でした。写真は青島ビールと白酒です。中国ではカンペー(乾杯)というと本当に飲み干すのがマナーですが、そのためにすごく小さいグラスを用意してくれています。この席では、普段会えない海外の研究者と交流を深めることができました。中国の皆さんのおもてなしに感謝です。謝謝!

Nov 17, 2014

10月21日ドレッジ調査(1)

posted by TK

もう一ヶ月も前になりますが、10月21日のドレッジ採集について報告します。

今回の参加者は研究員二人と院生三人の計五人で、田辺湾沖の、水深74・104・286mの海底を調査しました。


その日は、陸側はよく晴れていました。おそらく波も荒れないだろうと油断した初参加の院生・K氏(※筆者)は、酔い止めを持たずに船へ乗ってしまいました・・・!
しかし、それが彼を悲劇へと導く結果になってしまいました。
















この写真のとおり、その日の海は少々天気が荒く、波も立っておりました。
K氏は慣れぬ波の揺らぎに頭をふらつかせ、あっという間にバタンキュー・・・。
そしてその結果がこちら。




・・・見事なまでの船酔いっぷりでした(笑)














K氏はそのまま身動きできずに、船が港に着くまで待つしかありませんでしたとさ。



さて、K氏はボロボロでしたが、今回の調査は水深74mの地点から、2種類のカニ類が採集されました。
ここでは、種同定が明確にできた1種について、ご紹介いたします。



こちらがテナガコブシ(Myra fugax)。
干潟にいるマメコブシガニにそっくりですが、本種の方がより腕が長く、より深い海底(50~70mくらい)に生息しているのが特徴です。
こんな手の長いカニが海の中には住んでいるわけです。


その他の生き物や調査の詳しい様子については、後日お話いたします・・・


Nov 15, 2014

大阪大学の臨海実習が開催されました!

研究員のMokanishiです.

9月25日~30日にかけて,大阪大学の臨海実習が開催されました.

この実習では,番所崎・畠島の磯観察,プランクトン観察,ウニの発生実習,ウニの解剖,フナムシの行動実験,巻貝の整理実験,ウニの受精実験,などが行われました!


磯観察の様子

ウニの解剖の様子

行動学実験に使うフナムシを採集中

巻貝の生理実験の様子

最後の研究発表

最終日の様子
みんなでポーズ!

詳しい様子は別のブログにまとめてあります.興味のある方はどうぞ!

↓クリック




Nov 6, 2014

国際学会雑感 その4

1st JAMBIO International Symposium  “Marine Biology - Cell and Evolution”
posted by AA
From JAPMBIO Homepage,
http://www.shimoda.tsukuba.ac.jp/~jambio/ copyright


JAMBIOとはJapanese Association for Marine Biologyの略称で、筑波大学下田臨海実験センターと東京大学海洋基礎生物学研究推進センターの連携による組織「マリンバイオ共同推進機構」のことです。この設立の趣旨はJAMBIO拠点活動概要(http://www.shimoda.tsukuba.ac.jp/~jambio/gaiyo.html)に次のように出ています。

----- 引用ここから ---------------
海洋生物学は、ライフサイエンスの根底をなす研究分野であり、これまで数多くの重要な生命現象が海産生物を用いた研究で明らかにされてきました。また、生物多様性や地球環境問題といったグローバルな課題の基礎ともなる学術領域であり、国内外の連携体制が不可欠です。筑波大学下田臨海実験センターと東京大学マリンバイオ研究センターの連携による組織「マリンバイオ共同推進機構(Japanese Association for Marine Biology; JAMBIO)ジャンビオまたはジャンバイオ」では、我が国の海洋生物学分野の共同利用・共同研究を推進することにより、全国的に大きな広がりを見せる研究者コミュニティの学際的共同研究を加速させ、先端研究・分野横断的研究・次世代開拓研究の創出、ならびに当該分野の国際連携の拠点として機能することを目的としています。
----- 引用ここまで ---------------



このような趣旨にのっとり、第1JAMBIO国際シンポジウム“Marine Biology - Cell and Evolution”2013225日(月)-26日(火)に筑波大学東京キャンパス文京校舎にて開催されました。

JAMBIO Poster copyright
http://www.shimoda.tsukuba.ac.jp/~jambio/



12名、国外より5名の研究者を招聘して、開催されました。
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招待講演者
Janet Chenevert Biologie du Développement de Villefranche sur mer
Christopher J. LoweHopkins Marine Station, Stanford University
Luigia SantellaLa Stazione Zoologica Anton Dohrn di Napoli
Thomas Stach Humboldt-Universität zu Berlin
Eric ThompsonSars International Centre for Marine Molecular Biology, University of Bergen
朝倉彰(京都大学)
伊勢優史(東京大学)
稲葉一男(筑波大学)
小幡麻友(三重大学)
近藤真理子(東京大学)
立花和則(東京工業大学)
田村-中野美和(お茶の水女子大学)
中野裕昭(筑波大学)
西田睦(東京大学)
波利井佐紀(琉球大学)
堀江健生(筑波大学)
本村泰三(北海道大学)
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From JAMBIO Homepage copyright
http://www.shimoda.tsukuba.ac.jp/~jambio/


Copyright JAMBIO
http://www.shimoda.tsukuba.ac.jp/~jambio/


内容は海洋生物を材料とした非常に多岐にわたるもので、大きくCellのセッションとEvolutionのセッションにわかれていました。「Cell」セッションでは、海藻、ムラサキイガイ、ヒトデ、ウニ、ホヤなどを材料として、繊毛、精子、受精、胚、細胞分裂といった生物に普遍的に見られる構造や現象の解明における海洋生物研究の重要性が示されました。
Evolution」セッションでは、Homologyに関する問題や、サンゴ、カイメン、甲殻類、ウミシダ、魚類といったよく知られたものから、珍渦虫やギボシムシといったマイナーなものまで、幅広い生物種を対象とした研究発表が行われました。

 Cell Session関係の人たちには、初めてお会いする方も多く、大変勉強になりました。


ということで、今年もJAMBIOの季節がめぐってきました。今年のテーマは
「Aquatic Ecosystems: Past, Present and Future」です。
今年のシンポジウムの概要は下記のようです。

瀬戸臨海実験所関係者では、諏訪僚太さんが招待講演者として発表されます! 乞うご期待!

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開催日時: 2014年12月4日(木) 午 後1時 ~ 12月5日(金) 午前11時30分
開催場所: 筑波大学東京キャンパス文京校舎 (丸ノ内線茗荷谷駅徒歩2分)


講演者:
Greta Aeby (University of Hawaï, United States)
Jarret Byrnes (University of Massachusets, United States)
Jason Hall-Spencer (Plymouth University, United Kingdom) 
Tomonori Isada (Hokkaido University, Japan)
Helena Fortunato (Hokkaido University, Japan)
Mary O'Connor (University of British Columbia, Canada)
Ryota Nakajima (JAMSTEC, Japan) 
Jurgenne Primavera (SEAFDEC, Philippines)
Sonja Rueckert (Edinburgh Napier University, United Kingdom)
Koji Seike (The University of Tokyo, Japan)
Motohiro Shimanaga (Kumamoto University, Japan)
Ryota Suwa (Marine Ecology Research Institute, Japan)
Shigeki Wada (University of Tsukuba, Japan)
Toshio Yamagata (JAMSTEC, Japan)
Hideyuki Yamashiro (University of the Ryukyus, Japan)
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 申し込みは下記のサイトより。
http://www.shimoda.tsukuba.ac.jp/~jambio/2nd_symposium.html

JAMBIO Copyright
http://www.shimoda.tsukuba.ac.jp/~jambio/










珍しいイボクラゲ

posted by marikok

[イボクラゲ]
10月30日に、実験所裏の通称「北浜」で、イボクラゲが採れました! 採集したのは、技術職員のOさんです。紫色の傘の大きさは35cm、傘の上の大きな「いぼ」が特徴です。田辺湾では数年に一度の頻度でしか出現記録がありません(久保田,2014)。南の暖かい海が主生息地なので、黒潮にのって漂流してきたのでしょう。この個体は比較的きれいなので、がんばって海中で撮影しました(寒)!

[プラヌラ幼生]
面白いのはここからです。この個体は成熟した雌で、なんとたくさんのプラヌラ幼生を口腕(茶色のもしゃもしゃ部)で保育していました!この幼生は薄桃色で、長さ150μmくらいです。今は回転しながら遊泳していますが、これがどこかに付着すると、イソギンチャク様のポリプになって、うまくいけばクラゲを再び放出します。


[プラヌラ付着実験]
というわけで、早速プラヌラ幼生の付着を試みます。左の写真はわかりづらいですが、水槽に幼生を入れて、水面にプラスチックシャーレを逆さにして浮かべたもの。すると、幼生(つぶつぶに見える)がシャーレに集まってきています。このまま付着して、ポリプに育ってくれればよいのですが。進展があれば、ブログにアップします!

Nov 4, 2014

大阪大学インターナショナルカレッジの臨海実習が開催されました!

Posted by Mokanishi

研究員のMokanishiです.

2014年9月16日~21日にかけて,大阪大学インターナショナルカレッジの臨海実習が開催されました.

本実習では,水族館見学,標本観察,畠島・番所崎での磯観察,ウニの発生観察,ウニ・カニ・エビの解剖,フナムシの行動実験,白浜周辺の生物のデータベース作成などが行われました!

標本観察


畠島での磯観察


データベース入力

十脚類の解剖

最後の集合写真

詳しい様子は別のブログにまとめてあります.興味のある方はどうぞ!



Oct 18, 2014

京都大学臨海実習二部+公開臨海実習が開催されました!

研究員のMokanishiです.

2014年9月4日~10日にかけて,京都大学臨海実習(第二部)と公開臨海実習が同時開催されました.

本実習では発展的な動物観察に焦点を当て,カメノテ,ヤドカリ,腹足類,多板類の解剖,プランクトンに見られる親子関係の観察,メイオベントスの観察などが行われました!

プランクトン観察の様子

畠島での磯観察



軟体動物の解剖

メイオベントス捕獲・観察用の
「アーウィンループ」

万力によるヤドカリの抽出

打ち上げの様子

詳しい様子は別のブログにまとめてありますので,こちらもどうぞ.

Oct 15, 2014

IAA&CSJ Joint International Conference on Crustacea was a great success! その2

posted by AA

 今回のこの国際学会では瀬戸臨海実験所からは、大学院生の中町建君、小泉智弘君、ザケア・サルタナさんが参加し発表しました。 また瀬戸臨海でフィールドワークやラボワークを行った奈良女子大学の院生の宮嶋さんと安岡さんも発表されました。中町君は大健闘でした。また宮嶋さんの完璧な英語力に驚き!




休憩時間に談笑するみなさん。左にいて、こちらを向いているのがProf. Neil Cumberlidgeさん

瀬戸臨海の朝倉所長とProf. Neil Cumberlidgeは、この本の中の章を執筆しています。2009年に出版されています。

これはSan Anntonio (USA) で開催されたDecapod Crustacean Phylogeneticsという国際シンポジウムに招聘講演をした際の成果報告の本です。

この本の中の、朝倉所長の大作論文は下記よりダウンロードできます。

 http://decapoda.nhm.org/pdfs/30942/30942.pdf


ポスターセッションの様子。熱い議論が展開されています。


ポスターセッションの様子。


ポスターセッションの様子。ちらっと顔が見える黄緑色のTシャツを着ている人(写真中央)が、International Association of Astacologyの Past PresidentのDr. James Furseさん。 今回のJoint Conferenceを非常に協力的に推進してくださいました。ひたすら感謝、感謝です。

Dr. James Furseは、朝倉所長がEditor-in-ChiefをつとめたオランダのBrill社のCrustaceana Monographes 15の New Frontiers in Crustacean BiologyのEditorial Board memberになってくださり、また論文も執筆していただきました。この本は2009年に日本甲殻類学会が国際甲殻類学会と共同でおこなったConferenceの成果をもとに、作成されました。この本は2011年に出版されました。ここでもまた、Dr. James Furseに感謝、また感謝です。こうした人と人とのつながり、本当にありがたいことだと思います。ちなみに、この本の表紙には故杉浦千里さんの絵を白黒反転させたものを、ご遺族のご好意により使わせていただいています。
この本の概要は下記に出ています。


バンケットで談笑するProf. Neil CumberlidgeとProf. Sergio Bueno.  




バンケットの様子。

今回はバンケットでオークションも開催されました。このコングレスバッグは、先に瀬戸臨海の宮崎講師も参加されたフランクフルトでのInternational Crustacean Congress のバッグで、 ChairpersonのMichael Tuerkay博士を始めとする国際甲殻類学会の重鎮の方々が、わざわざこのIAA&CSJ Conferenceのオークション用にサインをしてくださったものです。まったく涙が出るくらいに有難いことです。



オークションで、この世界でたったひとつの貴重なサイン入りバックを競り落とした、北九州北九州市立いのちのたび博物館の下村 通誉博士。



ポルトガルの甲殻類研究者からは、十脚甲殻類の幼生が書かれているオリジナルTシャツが、オークションのために出品されました。



このシャツをみごと競り落とした瀬戸臨海実験所の小泉君。酒で赤くなった顔をさらに紅潮させて、勝利のスピーチをしました。


ピンクのTシャツを競り落とした元International Association of Astacology のPresidentのDr. James Furse。
こうしてカンファレンスの夜はふけていきました。