瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Jul 23, 2013

夏休みの白浜水族館は楽しい企画でいっぱい

 posted by AA

京都大学瀬戸臨海実験所附属白浜水族館の夏休みイベント(毎日開催)をお知らせします。お近くにお越しの際は、ぜひお寄りください。
    白浜水族館ホームページ 
    (http://www.seto.kais.kyoto-u.ac.jp/aquarium/
    同キッズページ 
    (http://www.seto.kais.kyoto-u.ac.jp/aquarium/kids-page/kids-top.html

夏休み期間中(2013年7月20日(土)~9月1日(日))、瀬戸臨海実験所附属白浜水族館において、「研究者と飼育係のこだわり解説ツアー」「バックヤードツアー」「海の生き物何でも相談会」「大水槽エサやり体験」を開催します。(*期間中は、小中学生の入館料通常110円が無料になります。)

参加料  イベント参加料は無料です。(入館料のみで参加いただけます。)
参加方法 当日、水族館窓口で申し込んでください。事前予約はお受けしておりません。

「研究者と飼育係のこだわり解説ツアー」
 期間   2013年7月20日(土)~9月1日(日)の毎日
 内容   水族館の生き物について、研究者と飼育係の10人がこだわりのテーマで解説します。
 時間   10:45~11:15(30分間)
 定員   10名(先着順)






「バックヤードツアー」
 期間   2013年7月20日(土)~9月1日(日)の毎日
 内容   いつもは見ることができない水族館の裏側の飼育設備を見学できます。
 時間   11:15~11:45(30分間)
 定員   10名(先着順、安全のため小学生以上対象)




「海の生き物何でも相談会」
 期間   2012年7月28日(日)、8月25日(日)
 内容   自由研究、生き物の飼育・同定、その他諸々の相談に、京都大学の先生達がお答えします。
 時間   13:00~16:30
 対象   小・中学生






「大水槽エサやり体験」
 期間   夏休み期間中 2013年7月20日(土)~9月1日(日)の 毎週月・火・水曜日
 内容   全長1mをこえるロウニンアジが泳ぐ大水槽と、食卓でおなじみのマアジが泳ぐ水槽のエサやりを体験できます。
 時間   14:45~ (約15分間)
 定員   10名(先着順)





「時岡隆 生誕100年記念展」
 今年、2001年に87歳でご逝去された京都大学瀬戸臨海実験所元所長の時岡隆 名誉教授の生誕100周年にあたることから、その業績を紹介する企画展示をつくり、2013年6月1日から公開しています。



これらの詳細は、白浜実験所公式ホームページでご覧ください。   
http://www.seto.kais.kyoto-u.ac.jp/aquarium/

Jul 8, 2013

ヤンチナドレッジ調査[番外編:プランクトン調査]

posted by marikok

[白浜沖プランクトン採集]
せっかく白浜沖に来たので、ドレッジ曳網中にプランクトン採集も行いました。潮目だったので、表層曳であっという間にプランクトンネットが生物でいっぱいになりました。

船上で採集物を見た感じでは、ヤコウチュウとラン藻類がほとんどで、 流れ藻について泳いでいたカワハギ類などの稚仔魚も入っていました。 




[クシクラゲの一種]
ここからは、実験室でのソーティング中にみられた動物を紹介します(スケールは1mm)。

まずは有櫛動物のクシクラゲから。珍しく模様がある種類です。突起から触手が出ているのでもしかしてコトクラゲかな?と思いましたが、瀬戸臨海実験所初代所長の駒井先生の記載によれば、コトクラゲの幼生とは櫛板の配列などが違います (Komai、1942) 。口を広げて容器の壁面に付着できるので、クシヒラムシの仲間かもしれません。


[ヒラムシのミューラー幼生]
これは、扁形動物のヒラムシの幼生で、ミューラー幼生と呼ばれています。腕に比較的長い繊毛が生えていて、それを使って泳ぎます。ちなみに、成体と同じヒラムシ型に変態した個体も、プランクトンサンプルから観察できました。おそらくしばらくすると着底して、底生生物(ベントス)として暮らすのでしょう。


[ヤムシの一種]
毛顎動物のヤムシです。頭部に眼が1対あって、名前の通り顎に丈夫な剛毛が生えています。この動物は一生浮遊生活を送るので、プランクトン実習で是非見てもらいたい動物です。全長5mm以上あるので、肉眼でも十分確認できます。魚類のような鰭を持ち、瞬間的に素早く移動することができます。



[クチキレウキガイの一種]
軟体動物のクチキレウキガイです。透明の巻貝で、殻口の部分に切れ目が入っています。眼には大きなレンズがあります。腹足を出してパタパタと泳ぐ姿がかわいらしいのですが、泳ぐのをやめると殻の重みでまっすぐ沈んでいきます。

軟体生物では他にも、クラゲを捕食するアオミノウミウシの幼体(全長3mmほど)も見つかりました。

これらのプランクトンの体は脆いので、形態を観察するためには生きた新鮮な個体が必要です。なかなか種まで同定するのが難しいですが、今回白浜沖で採集したプランクトンは理想的な状態でした。

ヤンチナ乗組員の皆さん、ドレッジ班の皆さん、お疲れさまでした!

Jul 4, 2013

ヤンチナドレッジ調査[軟体動物編]


「中野先生、行きますか?」、「ううん、やめとく」

「せんせー、明日はドレッジですよ」、「あ、そうなの?」

「中野さん、月曜日は時間ありますか?」、「いや、教員会議があるから」

と、断り続けたドレッジですが、なんだかべた凪で、しかも大成功みたいでした。。。前回がしんどかったからね~(汗)

教員会議が終わって、実習室に顔を出してみると、みんなでわいわいソーティング中。とってもアウェイな空気の中、頑張って覗きに行きました。


大きめの白い二枚貝3つは、オトヒメザルガイです。図鑑で鑑定しながら、ある人の言葉を思い出しました。「巻いてないと貝じゃない」。そう、貝の中でも巻貝の方が人気は上で、二枚貝に興味のある人は少数派なのです。オールマイティな人はなかなかいません。私も巻貝派なので、二枚貝の鑑定はなかなかできませんでした。

右上で体をちょっと出しているのが、ヒカリシタダミです。これはキサゴの仲間です。キサゴの類は潮干狩りなどしているとたまに顔を出すので、知っている人も多いでしょう。この仲間は足を活発に動かして結構動き回り、オヨギシタダミという泳げる種類もいるぐらいです。

ちなみに、瀬戸臨海には昔、波部忠重先生という偉大な貝類学者がおられ、ドレッジをされまくっていたそうです。

夏には東京から貝屋(貝が大好きな人の総称)が乗り込んでくる予定です!
posted by Tomo