瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Nov 23, 2012

東シナ海の大型クラゲ調査

posted by marikok

[釜山の海雲台海浜] 
日本海に夏から冬にかけて出現するエチゼンクラゲの発生場所は、東シナ海~黄海周辺海域と考えられています。 発生の時期や場所を特定するには、その海域で観測されるエチゼンクラゲの日齢推定が有用です。そこで、韓国の釜山にある国立水産科学院の協力を得、東シナ海のエチゼンクラゲを共同で分析することを試みました。


[Lee博士とエチゼンクラゲの
平衡胞観察]
韓国沿岸でもエチゼンクラゲの来遊による被害があり、国立水産科学院のYoon博士を代表として、分布調査が続けられています(日本語訳ページ)。その一環として5月に東シナ海で採集された、貴重な小型のエチゼンクラゲを観察・分析することができました。

今回の分析結果は、12月に沖縄で開催される第9回大型クラゲ国際ワークショップで発表を予定しています。

Nov 19, 2012

コマーシャル

せとブロでたまに見かける海のクマムシに関する記事。


記事を読んで、どんな調査をしているのかはわかっても、海のクマムシがどんな生き物かは全然紹介されません。 インターネットで検索しても陸のクマムシのことばかりで、海のクマムシのことはほとんど情報がみつかりません。






「誰か海のクマムシがどんなやつか教えてよ!」







そう思っているあなたに朗報です!!






不肖藤本が、海のクマムシを紹介するウェブサイトを作りました。
(↓トップページ)




海のクマムシが気になり始めたあなたは、このウェブサイトにアクセスして、身の内に秘められたクマムシ欲を開発しましょう!ご意見・ご質問も気軽にどうぞ~。

クマムシと海 http://www.water-bears.com/

たまにコンテンツ増やす予定で、近いうちに新しい動画もUPします。





(Posted by 藤本)

Nov 17, 2012

深海ドレッジ第2部

どうも深海ドレッジ調査主席研究員の藤本です。

去る火曜日、2回目となる深海への侵攻を試みました。
今日の目標は砂泥とその中にいる生き物の採集。あわよくば大きな生き物も。
お仕事の都合や海への畏怖などの理由により、戦力は、技官さん3人と、Z様(実験所最強戦力)と私だけ。この記事はZ様に写真を提供していただいております。


前回(11/8)、大荒れの海と戯れるだけで終わってしまった深海ドレッジ調査ですが、今回の海は穏やか。


(写真の島は、京都大学所有です。)






ぶ~~~~~~ん~~
(順調に移動中!)
技官Zさん、Kさん余裕の運転。



 
 
 
 




前回の調査は一体なんだったのか、あっけなく採集予定地点に到着。

さっそく、砂泥採集に特化したドレッジ投入!(by 技官Kさん)






 

 




技官Oさんの巧みな技でドレッジを深海400 mに送り込みます!














(しばらく待ち時間)



 

 

 









ドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!








深海から帰ってきたドレッジ!!

果たして中身は?















あれっ、ぺちゃんこ…



 




 

(失敗したので、少しドレッジを改良してやり直し)








 


こんどこそ頼むぜ、
ドレッジちゃん!!











(しばらく待ち時間)









 
 
 
なんか入って
るゥゥゥゥゥゥッ!!



そして超重い!


 
助けてくださいZ様。





ベチャッ!

おかげさまで、さらさらな泥パックに使えそうな泥がいっぱい採れました!






今日のところはここでおしまい。

泥の中から一体どんな生き物が採れたのか、また今度紹介したいと思います。

まだまだ作業中ですが、すんごいことになっています。



 

(Posted by 藤本)

Nov 14, 2012

海のCO2濃度を測定しました


最近実験所裏で行った海水中のCO2濃度測定を紹介します。
 
使用した装置は新しく導入した可搬型二酸化炭素測定装置(型番:CO2-09-SE)。
 ポータブル仕様なのですが結構大きいです。NDIR方式(Non Dispersive InfraRed)でCO2を計測します。
国立環境研究所の野尻さんと紀本電子工業さんが設計・作成されました。紀本電子さんの機器はとても使いやすいです。

数多くの生物が生息する浅海域ですが、CO2濃度情報は非常に乏しいです。


彼らをとりまくCO2環境を知ることは、海洋酸性化に対する生物影響を把握する上でとても重要です。
 

装置は実験所北側にある船を海に降ろすスロープ上に設置しました。


延びている線は電源コードです。船用のウィンチ室から引きました。




風の抵抗を減らすために坂の上に直接置いたのですが、心許ないのでこの後台を下に敷きました。





CO2センサーです。

センサーは中空チューブになっており非常に軽いため、海中に入れる際には浮かないようにおもりを付けました。






海中にセンサーを入れた状態です。センサーを繋ぐチューブの長さがギリギリで、満潮時には装置本体に波がかぶりそうでした。


センサーはスロープの先に見える突堤の沖1m程度の場所に設置しました。

センサーと測定器を繋ぐ2本のチューブは長く、バラバラにならないように途中で数か所束ねて同じくおもりを付けました。

今回得られた結果です。
大気のCO2濃度は400ppm弱ですが、今回調べた水深1m程のこの地点、この時間帯における値は300ppm強でした。
値の低下はセンサー部のCO2濃度がチューブを通って測定器に届くのに時間が掛かるためです。
水温の急変は温度センサーを途中から海中に入れたため。


夜中まで測定をするつもりだったのですが、突然の暴風と雷雨に見舞われ中断となりました。海の天候は驚くほどすぐに変わります。

今回のお試し測定で改善すべき問題点や新たな興味が数多く出てきました。24時間常時測定を目指して改良していきます。



(Posted by 諏訪)

Nov 10, 2012

宮崎先生宅でのお食事会

今日は、僕の指導教官である宮崎先生の御宅に招待され、ご飯とお酒を御馳走になりました!!
まず何より御飯がおいしいです!! 日頃、インスタント食品とコンビニ弁当しか口にしていない私ですが、これは栄養バランスのとれた食事を摂取する絶好の機会だと、たくさん頂いてしまいました。宮崎先生の奥様が作ってくださったビーフシチュー、あれは堪りませんでした!おかわりしてしまいました!皆さんもおかわりしていました。
御飯がおいしいおかげなのか、皆さんのお酒も進みます。宮崎先生のお酒も進みます。お酒が進み、皆さんも笑顔が絶えません。宮崎先生の笑顔も絶えません。



この笑顔
です!☆







この笑顔
です!☆






この笑顔
です!☆






本当に楽しい時間でした!宮崎先生のその笑顔がみんなを幸せにします!本当にごちそうさまでした!もし、次回があれば、今度はすき焼きが食べたたいです(笑)

                                    posted by 望月

Nov 9, 2012

クモヒトデの悲劇

研究員のMokanishiです.

今日は少し珍しいものを見たので紹介してみたいと思います.

所内の水槽で研究用にクモヒトデを飼育しているのですが, いかんせん地味な生き物で,いつも岩の隙間などに隠れているため水槽がさみしくなってしまいがちです.そこでお魚やヒトデやエビなどいろんな生き物と一緒に飼っているのですが,今日の夕方水槽をのぞいてみると...?


水槽の天井の裏側にヤツデヒトデがいひっついてるけど,なんか様子がおかしい...

ん!こ,これは!!!


























クモヒトデ(赤の囲み)がヤツデヒトデに食われとるぞ~~~!!

わかりますか!?わかりにくいですか!?



































おそらく最高にわかりにくいと思うので,白い容器の上に取り出してみた画像がこちら.取り出される際にびっくりしたのか,ヤツデヒトデ(左)はすぐさまクモヒトデ(右)を解放し,そそくさと逃げていきました.ちなみにヤツデヒトデは体半分を再生中です.









こちらが解放されたクモヒトデ.腕は千切れ,体の真ん中の盤は破け,体内の骨が見えてしまって燦燦たる状態です.生きてはいますがギリギリの状態でした.再生能力が高い事で知られるクモヒトデですが,この状態からだと復活できるかどうか...今後の彼から目が離せません.

ヤツデヒトデが胃を反転させてクモヒトデに押しつけていたので,捕食行動であることはほぼ間違いないと思いますが,それにしてもクモヒトデを食うとは.普通は貝などを好んで食べるようですが,クモヒトデは動きが速いし,骨骨であんまりおいしくないのでは?

偶然弱っていたから捕食できたのか,それとも私の知らない間に一匹また一匹とやられていたのか.あるいはもう他に食うものがなかったのか.そういえば時々水槽からクモヒトデが脱走していたのは,ひょっとして...?謎は深まるばかりです.誰かヤツデヒトデに詳しい人がいたら教えてください.

以上,偶然見かけたクモヒトデの悲劇でした.彼(多分ニホンクモヒトデ)はこれからどうなってしまうのか.生きていたらキッチリ同定してまたレポートしたいと思います.

深海ドレッジ


こんばんは、助教の中野です!せとブロ初参戦です。

 今日はかねてから画策していた深海ドレッジを決行してきました!! 片道1時間で水深400m~600mの場所へたどり着けると言う事で、これはやらない訳にはいきません。結果から言うと、天候不良で失敗…。でも、せっかくなので、写真多めで紹介したいと思います。
朝、実習室前に集合!道具は軽トラに積み込みました。

船長Zと船長Kの貴重なツーショットです。

黄色いものがドレッジです。これを海底までおろして船でしばらく引く事で、海底の生き物を採集する事ができます。

早速、出港!前方に見えるのは我らが畠島です。実習中はお世話になりました。








湾内は静かで、船上ではドレッジのチェックをする余裕があります。


円月島をいつもと逆側から眺めます。これも貴重なショットかな!?


しかし、このあたりから波が高くなってきました。もっちぃ撃沈。






かく言う私も船内で撃沈。必死で体を船に固定しています。

「もう、あかん。」

今年の流行語大賞候補です。
船外で海の様子を伺う瀬戸のエースふじもん。

この後、大波をかぶります。


船内はぐちゃぐちゃに。こんな時に、岡西君は冷蔵庫を漁っています(笑)いえいえ、ちらかった冷蔵庫を直してくれているのです。手伝えなくてごめん。

船外では、ふじもんがべちゃべちゃに。

これは無理だと言う事で、撤退する事となりました。帰路では…。


ダウンした二人を笑う無敵の座安さん。

あれ?もっちぃには興味なし!?


誰一人欠けることなく無事に帰ってきました。

船の中では決して吐かない様に我慢できたんですが、桟橋をあがった途端に安心したのか、溝にやらかしました。あー、朝のメロンクリームサンドが。
しばらく船はもういいやと思いましたが、無敵の座安さん、エースふじもんは来週、リベンジする気でいるようです。無事ドレッジできたら、サンプルのチェックはするからね!あとはよろしく。

あ、今回使った写真は宮崎先生の撮ったものですので、宮崎先生が写ってません。宮崎先生も平気な顔で船に乗っておられました。

                                posted by Tomo






Nov 8, 2012

瀬戸内海のクラゲ調査

posted by marikok

[集魚灯点灯中]
11月5~8日に瀬戸内海で、クラゲ調査を広島大学の豊潮丸で行ってきました。 10月に行った大型クラゲ目視調査と異なり、今回は船を港に泊めて、夜間に集魚灯を点灯してクラゲをひきつけます。何が来るかというと…




[遊泳するヒクラゲ]
来ました!ヒクラゲです。傘の大きさは20 cmほど。
ヒクラゲは、冬を中心に瀬戸内海で出現するクラゲで、夜間明るい場所に寄ってくる性質があります。集魚灯周辺にはアミ類やエビ類などの甲殻類プランクトン、それから様々な小魚など多くの生き物も寄ってきますので、それらを効率よく捕食できるメリットがあります。港で夜釣りをする人は、もしかしてこのクラゲを見たことがあるかもしれませんね。でも、決して触らないでください。長い4本の触手には強力な刺胞があり、ミミズ腫れを引き起こすことがあります。

このクラゲの生態は実はよくわかっていません。それを明らかにするための調査が毎年豊潮丸で行われており、わたしもこのクラゲの平衡石の形態を調べるために同行しました。

[顕微鏡をのぞく久保田先生]
また、今回の調査で合計13種のクラゲが確認されました。このうち2種は、瀬戸内海で初めての記録です。4日間の短い調査でしたが、とても充実したものになりました。

広島大学の大塚先生、豊潮丸の乗組員の皆さん、ご協力ありがとうございました!

Nov 5, 2012

海のクマムシ調査@黒潮生物研究所


どうも学生の藤本です。
高知県(+ちょっとだけ愛媛県)で海のクマムシを調査してきました!
高知県大月町にある黒潮生物研究所というところを拠点に、四国南西部の砂浜などを車で回って、できるだけいろんな種類の海のクマムシを採るというシンプルな調査です。今回の調査は、黒潮生物研究所の方々に、早朝から船を出していただいたり(なんと朝6時集合で!)、周辺の砂浜情報を教えていただいたりで、とてもお世話になりました。朝6時集合、ホントに申し訳なかったです…。

はたして四国にどんな海のクマムシがいるのか、乞うご期待!




大月町の白浜という地域の砂浜。
たどり着くまでの道が、軽自動車で精一杯なすごく細い道でした。








余談ですが…
帰りがけに、「海洋堂ホビー館四万十」というところに寄ってみました。海洋堂とは、チョコエッグという食玩で有名なフィギュアを作っている会社で、このホビー館では歴代の製品群が並んでいます。大分行きづらいところにありましたが、賑わってたのには驚き。まさにフィギュアの引力!



ホビー館で展示されていた
ハルキゲニアのフィギュア。
超欲しい!







今回の調査は、財団法人黒潮生物研究財団平成24年度研究助成を受けて行ったものです。心より感謝申し上げます。
(Posted by 藤本)