瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Aug 16, 2012

京大第二部+公開臨海実習「発展生物学実習」

posted by Mokanishi, marikok, & Asakura

[さまざまな動物の体節性の解説]
8月4日~10日に、臨海実習(京大第二部+公開臨海実習「発展生物学実習」)が行われました。動物界は30以上の動物門に分類されますが、海洋にはそのほぼすべてが生息しています。この実習では、これらの多様な動物をできるだけ広範に、現場あるいは水族館で観察し、さらに採集して実験室内でのより詳細な観察を行って基本的体制を学ぶことを目的としています。

[畠島の磯観察]
今回行った主な内容は、節足動物の解剖、プランクトンの観察、メイオベントスの観察、磯観察、水族館見学です。

節足動物の解剖では、ホンヤドカリのすべての体節を外して、体のすみずみまでスケッチを行いました。分類群によって体節の数や形が異なることを学び、進化と機能分化についての解説がありました。

[磯生物の解説]
磯観察では、実習船ヤンチナで畠島に行きました。畠島には岩礁やタイドプールをはじめ、砂浜、干潟、アマモ場など様々な環境が凝縮されています。それを反映して生物も多様な種が観察されます。生物は一部実験室に持ち帰り、図鑑を使って同定を行ったり、専門の先生から分類や生態について解説を聞くことができます。

Aug 1, 2012

第12回国際クマムシシンポジウム参加報告

どうも、学生の藤本です。
ポルトガルで開催された第12回国際クマムシシンポジウムに行ってきました!

 この国際シンポジウムは3年に1回開催され、その規模は70-80人程度で、“クマムシが好きならみんな友達”的なとてもアットホームな雰囲気の中、最新のクマムシ情報を交換しあう場です。私は2009年の前回大会(第11回@ドイツ)から参加しています。前回、国際学会にポスターを持っていくことのメンドクサさを学んだので、今回は、口頭発表をさせていただきました。

左の写真:要旨集。
右の写真:私が発表中。ブログ"クマムシさん日記"より転載。クマムシさん写真提供ありがとうございます。





 私の発表の内容は、ザックリいうと、
“海にいるいろんなクマムシの筋肉を見渡してみると、面白いよッ!”
というものです。
 
 この国際シンポジウムではクマムシに関するあらゆる分野の発表(口頭・ポスター)があるのですが、“○○(地名)でこんな種類のクマムシが初めて採れました~、新種です~”といってその先の考察をしない口頭発表が多く、“クマムシは一体どのような生き物なのか”に迫る発表が少なく、(もちろん面白い発表もありましたが)聞く側としては少しばかり物足りないという印象を持ちました。前者の情報がないと、クマムシの研究をするための材料が手に入らないので、たいへん重要なのですが、同じようなのが続くと聞いてて苦しかったです(私も気を付けなくては)。
 以上、口頭発表についてでしたが、ポスター発表では、こんなの採れました~”的な発表も口頭発表では聞く時間のない突っ込んだ質問ができ、それなりに有意義でした。それにしても採集報告ばかりで面白みに欠けます。ポスター発表で特筆すべきは日本の方々のポスターで、他のポスターよりも格段にクオリティーが高く、日本ってすごいなって外国に来て思ってしまいました。クマムシを研究している人の数も日本は多い方なので、日本は将来クマムシ研究のメッカになるかもしれません。私もクマムシ研究頑張ります。
 この他にも発表の合間に、一日に何度も長いCoffee breakがあり、いろいろな国の研究者の方々と議論したり、談笑したりで大変有意義な時間を過ごさせていただきました。

ポルトガルで時間が余ったので、大きなスコップを観賞し(写真@ポルト近代美術館:左)、深い井戸の底に潜り(写真@レガレイラ宮殿:中)、ユーラシア大陸の西の果てに行ってみました(写真@ロカ岬:右)。



  次は2015年にイタリア開催となるので、パスタを食べるのが楽しみです。

シンポジウム参加のための助成をしていただきました京都大学教育研究振興財団に心より感謝申し上げます。

(Posted by 藤本)